イントロダクション
ブログ執筆者の海外旅行に備えて、国内100店舗規模を誇るホテルチェーン*の海外展開状況を調べてみました。
*ホテルチェーンは、アパホテル、ホテルルートイン、東横イン、スーパーホテル、ドーミーインを調査対象にしています。
海外ホテル展開状況
この記事では海外ホテル選びの参考にするため、国内大手ホテルチェーンの進出国/都市名と海外ホテルブランドをコンパクトにまとめてみました。
※2021年1月1日時点の情報をもとに作成しています。
(画像紹介)ハワイの老舗伝統ホテル:ロイヤル ハワイアン ホテル(太平洋のピンク・パレスと呼ばれる)
ランキング結果発表
第1位… アパ ホテルズ & リゾーツ
海外展開状況:2か国、38軒
・カナダ(27軒)
・アメリカ(11軒 うち、1つはAPA HOTEL WOODBRIDGE)
特徴
主に「コーストホテル(「COAST hotels by APA」*」ブランドで進出
*「COAST hotels by APA」とは、アパホテルズ&リゾーツのサブブランドと位置づけたCoast Hotelsに日本発のアパホテル新都市型ホテルコンセプトを融合させた新ブランド。
なお「APA HOTEL」メインブランドでは、アメリカで1ホテル展開「APA HOTEL WOODBRIDGE」しているようです。
これらのホテルでは日本のアパカードが利用できるので、アパポイントが貯まります。
(公式HPより抜粋)
無料会員制度
独自のホテル会員制度に「アパホテル会員」があります。アパグループの海外ホテルの利用でもポイントが貯まります。
公式ページ
第2位… 東横INN
海外展開状況:5か国、17軒
・韓国/ソウル、釜山、仁川 他(13軒)
・フィリピン/セブ(1軒)
・ドイツ/フランクフルト(1軒)
・フランス/マルセイユ(1軒)
・モンゴル/ウランバートル(1軒)
特徴
国内と同じ「東横INN」ブランドで進出、
※日本と同じような朝食無料サービスが行われているようです。個別のホテル予約サイトより推測。
有料会員制度
独自のホテル会員制度に「東横INNクラブ」があります。入会金は有料です。東横INNの海外ホテルも割引利用ができ、ポイントも貯まります。
公式ページ
第3位… ルートインホテルズ
海外展開状況:2か国、3軒
・サイパン/アメリカ自治領(1軒)
・ベトナム/ダナン(2軒)
特徴
「GRANDVRIO(グランヴィリオ)*」ブランドで進出
*四季折々の自然を満喫できる立地と、心満たされるクオリティを提供する。雄大な自然に囲まれた立地とレジャーやライフイベントに適したホテル施設、お客様に旅の感動を提供するおもてなしが特長的なルートインのリゾートホテルブランドになります。
ポイント付与特典
独自の公式サイト予約特典に「ポイント付与」があります。Pontaポイント、dPOINTが貯まります。ポイント付与率:3% *海外ホテルはポイント付与対象外
公式ページ
https://www.grandvriocitydanang.com/home-jp.html
第4位… スーパーホテル
海外展開状況:2か国、2軒
・ベトナム/ハノイ(1軒)
・ミャンマー/ティラワ(1軒)
特徴
国内と同じ「SUPER HOTEL」ブランドで進出
※日本と同じような朝食無料サービスが行われているようです。個別のホテル予約サイトより推測。
公式サイト予約特典
独自のホテル制度に「Smart Membership」があります。貯まったポイント(1泊500ポイント付与)で現金キャッシュバックが受けられます。
公式ページ
第5位… ドーミーイン
海外展開状況:1か国、1軒
・韓国/ソウル(1軒)
特徴
「Dormy Inn(ドーミーイン)」ブランドで進出
公式サイト予約特典
独自の公式サイト予約特典に「ポイント付与」があります。dポイントが貯まります。ポイント付与率 : 0.3 %
公式ページ
番外編:メジャーチェーンの海外展開状況
番外編として、海外ホテル展開数の多い2大チェーンのプリンスホテルズ&リゾーツとオークラ ニッコー ホテルズ の海外展開状況について触れています。
メジャー①… プリンスホテルズ & リゾーツ
㈱プリンスホテルは西武グループ(西武ホールディングス・証券コード9024)の中核会社であり、日本のホテル・レジャー業界で最大級の事業規模を誇ります。
数多くのホテルを国内外に展開するほか、ゴルフ場・スキー場などのレジャー・スポーツ施設、さらに水族館や映画館、ボウリング場などのアミューズメント施設も各地で運営しています。
海外展開状況:11か国、35軒
アジア地域
・中国 / 深圳、珠海など(3軒)
・台湾 / 台北、嘉義(2軒)
・ベトナム / ダナン(2軒)
・シンガポール(1軒)
・インドネシア / クタ、アリオン(2軒)
・インド / ゴア、アリオン他(6軒)
パシフィック地域
・アメリカ / ハワイ(3軒)
・オーストラリア / シドニー、ブリズベン、ポコルビン他(10軒)
ヨーロッパ地域
・イギリス / ロンドン、バーミンガム(2軒)
中東地域
・アラブ首長国連邦 / ドバイ他(3軒)
・バーレーン(1軒)
特徴
アジア・太平洋地域を中心に、アメリカ、ヨーロッパ、中東などグローバルに進出しています。国内勢としては海外展開が最も進み、FCホテル(パークレジス、レジャーイン、パークレジス)を中心に運営していますが、一部直営でも展開しています。
独自の会員制度
独自のホテル会員制度に『プリンスステータスサービス』があります。SEIBU PRINCE CLUBに入会すると、プリンスホテルズ&リゾーツの会員サービスを利用できます。
プリンスステータスサービスは全国のプリンスホテルズ&リゾーツで多彩な特典を享受できるSEIBU PRINCE CLUB会員限定のプレミアムサービスです。
詳細はこちらをご覧ください。
プリンスステータスサービスとは | プリンスステータスサービス | プリンスホテルズ&リゾーツ (princehotels.co.jp)
公式ページ
HOME | ホテル予約 プリンスホテルズ&リゾーツ (princehotels.co.jp)
メジャー②… オークラ ニッコー ホテルズ
㈱ホテルオークラと㈱JALホテルズのチェーン運営機能を統合した新会社オークラ ニッコー ホテルマネジメント(2015年10月)が「オークラ ホテルズ & リゾーツ(≒ホテルオークラ)」、「ニッコー・ホテルズ・インターナショナル(≒ホテルニッコー)」、「ホテルJALシティ」の3ホテルブランドの運営をしています。総称して「オークラ ニッコー ホテルズ」とされています。
海外展開状況:10か国、25軒
アジア地域
・中国/上海、マカオ、大連、蘇州、広州など(10軒)
・台湾/台北(2軒)
・韓国/ソウル、済州(2軒)
・タイ/バンコク(2軒)
・ベトナム/サイゴン、ハイフォン(2軒)
・インドネシア/バリ島(1軒)
パシフィック地域
・アメリカ/ハワイ(1軒)
・アメリカ/グアム(1軒)
・パラオ共和国/コロール(1軒)
北アメリカ地域
・米国/カリフォルニア州サンフランシスコ(1軒)
ヨーロッパ地域
・ドイツ/デュッセルドルフ(1軒)
・オランダ/アムステルダム(1軒)
特徴
アジア地域を中心に、アメリカ、ヨーロッパなどグローバルに進出しています。国内勢としては海外展開が2番目に進み、MC(マネジメントコントラクト・運営受託)ホテルが中心です。主にホテル・ニッコーブランドで展開しています。
独自の会員制度
独自のホテル会員制度に「One Harmony(ワンハーモニー)」があります。日本にとどまらず、世界中で利用できます。日本発唯一の国際ホテルチェーンカードです。
詳細はこちらをご覧ください。
One Harmony | オークラ ニッコー ホテルズ 会員プログラム
公式ページ
《参考》海外発チェーンホテルの海外展開状況
参考として、国内ホテル展開数の多い2大海外発チェーンのチョイスホテルズインターナショナルとベストウェスタンホテルズ&リゾーツの海外展開状況について触れています。
海外発①… チョイスホテルズインターナショナル
海外展開状況:40か国、7,000軒以上
コンフォート、クオリティをはじめとする10のホテルブランドを展開しています。
特徴
チョイスホテルズインターナショナル(本社アメリカ、メリーランド州)は、世界40ヵ国に7,000軒以上を構える世界第7位のホテルフランチャイズチェーンです。
独自会員制度
独自のホテル会員制度に「Choice Privileges®」(入会金・年会費とも無料)があります。ポイントや割引料金などの特典があります。
公式ページ
海外発②… ベストウェスタン ホテルズ & リゾーツ
海外展開状況:110か国、4,200軒以上
Best Western,Best Western Plus,Best Western Premierをはじめとする13のホテルブランドを展開しています。
特徴
ベストウェスタンホテルズ&リゾーツ(本社アメリカ、アリゾナ州フェニックス)は、世界110ヵ国に4,200軒以上を構える世界第11位 のホテルフランチャイズチェーンです。
独自の会員制度
独自のホテル会員制度に「ベストウェスタンリワード」(入会金・年会費とも無料)があります。ポイントや割引料金などの特典があります。
公式ページ
まとめ
各ホテルチェーンとも軒数はまだ少ないものの、アジア圏・北米を中心に、国内で培った運営ノウハウを武器に、国内ブランドのホテルチェーンシステムそのものを輸出又は現地融合化し、少しづつ足場を築き上げている状況がうかがえます。
すでに著名ホテルチェーンが世界各国に進出し、地盤を固めており、新規市場参入は厳しい環境にあるといえます。
しかしながら、とりわけ宿泊特化型ホテルは日本独自に進化したビジネスホテルといわれ、海外で受け入れられるポテンシャルは十分あります。
特に経済成長がめざましい日本から近いアジア新興国(ベトナム、インドネシアなど東南アジア)への進出が目立ちます。